【ボードゲーム】ラクリモーサをプレイした感想を書いてみる

ボードゲームの「ラクリモーサ」をプレイしたので、感想と次回プレイ時にルールを思い出せる程度のまとめを書いておく。

参考記事

記事の作成にはこちらの記事にある和訳ルールを参考にさせていただきました。 note.com

製品版にもルールブックは付属していますが、以下記事中の用語も上記の記事に準拠しているため、製品版のルールブックと表記揺れや翻訳が異なる場合があることをご了承ください。

大まかなゲームルール

ゲームの大まかな流れは以下の通り。

  1. 9枚の個人デッキから4枚を手札にする。初期の個人デッキは各プレイヤーとも同じ。
  2. そこから1枚をアクションカードとして使用して、もう1枚をピリオド終了時の収入として使用する。
  3. 2.を4回繰り返すとピリオド終了となり、終了時の処理を行う。
  4. 5ピリオド終了時に勝利点を計算し、最も多くの勝利点を獲得したプレイヤーの勝利となる。

設定としては、プレイヤーはモーツァルトの未亡人であるコンスタンツェの後援者(いわゆるパトロン)となり、モーツァルトの未完の作品であるレクイエムを完成させることを目的として行動する、というもの。ちなみに、タイトルとなっている「ラクリモーサ」とはキリスト教聖歌「怒りの日」を構成する定型詩の一つであり、モーツァルトはこの一節をレクイエムの楽章として設定している。

ja.wikipedia.org

メインボード

基本的にはプレイしたアクションカードに応じて、メインボード上のアクションを実行する。アクションの実行には、各プレイヤーが持っているストーリーポイントおよびお金を支払う必要がある(コストの支払いが必要ないものもある)。

ストーリーポイントには「才能(黒)」「旅路(赤)」「作曲(白)」の3種類が存在し、「作曲」「曲の演奏 or 売却」アクションで「才能」ポイント、「旅路」アクションで「旅路」ポイント、「レクイエム」アクションで「作曲」のポイントをそれぞれ消費する。「経験」アクションの場合はどれでも良い。

[1]には「作曲」アクションで獲得できる作品カード、および「経験」アクションで獲得できるメモリーカードが置かれる。カードが獲得されたら空いているスペースを右詰めし、[2]のカード置き場から補充する。左側に置かれているカードを獲得するには、追加のコストを支払う必要があるようになっている。

[3]は各ピリオドでのボーナス勝利点の獲得条件、[4]には各プレイヤーの勝利点を記録するためのコマを置く。

[5]には各都市のタイルとモーツァルトコマが置かれており、「旅路」アクションで移動したタイルを獲得して効果を得ることができる。モーツァルトコマは全員で共通のものになっている。

[6]は未完成のレクイエムのパートになっており、支援者として2人の作曲家のうちどちらかに依頼をするというアクションになる。「レクイエム」アクションで各プレイヤーが支援したい作曲家のマーカーを置き、タイルを獲得する。各楽章に置いたマーカーの個数および多数派かどうか応じて、ゲーム終了時に勝利点を得ることができる。

上記で出てきた「作曲」「思い出」「移動」「レクイエム」アクションの他に、「曲の演奏 or 売却」アクションが存在しており、獲得している作品カードを選択して、使用もしくは廃棄することで勝利点やお金を得ることができる。

超ざっくりと説明すると、上記の処理を各プレイヤーが順次実行していくことでゲームが進行していく。このほかにも獲得したタイルによる追加効果が存在するが、数が多く処理内容もある程度複雑なため本記事では省略する。

個人ボード

使用するアクションカードをボード上段の[1]の部分、ピリオド終了時の収入となるカードをボード下段の[2]に挿せるようになっている。[3]はストーリーポイントのキューブ、[4]はチップ置き場になっている*1

[5]には大まかなターンおよびピリオド終了時の処理が記載されている*2。[6]はピリオド終了時に受け取ることができるお金、勝利点、ストーリーポイントを管理する場所で、[7]はレクイエムのアクションを実行する際にメインボードに置くトークン置き場、およびメインボードから獲得したタイルの置き場になっている。

ハマったポイント

全員初めてプレイするという状況だったため、初プレイ時にハマったポイントの記録のために書いておく。

ボードやカードの処理内容が一目で分かりにくい

これが一番大きいのだが、ボードおよびカードのデザインが非常におしゃれな影響で、実際の処理内容が一眼で分かりにくいのが難点のように感じた。カードがどのアクションに対応するのか、獲得したカードやタイルがどのような効果を持つのかなど、初見では把握することが難しいと思われるため、処理に迷った場合は適宜ルールブックを参照して確認するのが良さそうである。

個人ボードやトークンの名称がややこしい

記事作成中にも感じたことだが、要素が多いこともありどうしても用語が多く登場することになる。そのためインスト中に用語を聞いてもどうしても一発で覚えることができずプレイ中に何度か確認することにはなる。

例えば個人ボードだと、「経験セクション」が上段のカードを挿す部分、「ストーリーセクション」が下段のカードを挿す部分、「ストーリーポイントトラック」が中段のキューブを動かす部分を表しているのだが、途中からは「上段」「下段」と呼んでいた*3。ストーリーポイントに関しても、それぞれの色で呼んだりマーカーに描いてある絵柄の「車輪」「インク」で呼んだりしていたので、プレイヤー間で分かりやすい言い方で進めても良いとは思う。

「経験」アクションの処理

途中までルールを勘違いしていたのだが、「経験」アクションとして出したカードそのものではなく、ストーリーセクション(下段)に出したカードを交換する。上段のカードは思い出のカードで確定しているので、交換するカードによっては今後「経験」アクションができなくなってしまうのである意味当然ではあるのだが、注意が必要。

感想とまとめ

4人プレイで150分程度で1ゲーム終了。 初めの方はルールを細かく確認しながら、後半の方は1ターン中に処理する内容が増えてくため、1ピリオドあたり30分程度で進行した。

手持ちのリソースをどのように効率的に使っていくかを考えるのがメインになるが、各ターンに選べるアクションは手札の4枚からしか選べないので、手札運によっては非常に残念な進め方しかできないターンも出てくる*4

作品カードを演奏または売却してお金やポイントを稼いでいく必要があるが、曲のジャンルによっては獲得コストが非常に高かったり、通常の演奏/売却時のコストが安すぎるが特定のタイルと組み合わせることで大量得点を獲得できたりするため、それを事前に把握しておくと戦略が立てやすいように感じた。

最初の方は要素および用語が多いこともありなかなか戸惑うが、後半になるにつれてアクション時のコンボが繋がるようになり面白くなってくる。一度プレイするとゲームの進め方やアクション時のコンボの狙い方などがある程度わかってくるので、機会があればルールや処理内容を忘れないうちにまたプレイできればと思う。

ラクリモーサcmonjapan.shop

*1:くぼみにはなっていないため、個人ボード上にチップが散らばってしまいがちなのは少々注意が必要

*2:ただ、処理すべき内容の箇条書きの最後が「次のピリオドの準備」になっているなど、これを見るだけで一通りの処理が把握できるわけではない

*3:これはサイズ -大鎌戦役- を何度かプレイしていて馴染みがある言い方だったというのも大きい

*4:体感としては「目当ての作品カード/アクションカードが獲得できない」のような状況が頻繁に起きていたように思う